2025年シーズン開幕に先駆けて行われたラウンドゼロ!

2025年4月20日、富士スピードウェイにて開催されたモーターファンフェスタ2025。このイベント内にて行われたのが、D1GPのエキシビジョンマッチとなる「ラウンドゼロ」だ。

エントリーは、新人4名を含む18名。追走トーナメントは8名による戦いとなる予定だったが、中村直樹選手がマシントラブルでリタイア、日比野哲也選手も電気系の不調で走行できず、実際に出走したのは16名となった。

松井由紀夫選手と山中真生選手はスタートを切ったもののマシントラブルに見舞われ、2本ともドリフトを決められず。さらに、1本目で得点が伸びなかった横井昌志選手は、2本目でエンジンブローを喫し、リタイアとなった。

そんな中、先陣を切った松山北斗選手はアクセル全開率の高い迫力のドリフトを披露して高得点をマーク。続く目桑宏次郎選手は、さらに高い車速から鋭い振り返しとアウトまできっちり飛ばすラインを決め、松山北斗選手を上回るスコアを叩き出した。

ルーキーの中村龍選手(中村直樹の息子)も勢いのある振りと大きな角度で魅せたが、わずかに姿勢を乱してしまい、惜しくも目桑には届かず。結果、単走優勝は目桑選手が手にした。

公式戦とは違い、今回は8名による追走トーナメントが実施された。最初の対戦では、目桑宏次郎選手が1本目の先行でスピードに乗った素晴らしい走りを見せ、岩井照宜選手を引き離す。しかし後追い時、振り返しの際にコースオフしかけ、そのままドリフトが直線的になってしまい、痛恨の逆転負け。

石川隼也選手vs蕎麦切広大選手のバトルは、石川選手が後追いでついていけず、蕎麦切選手が勝利。ルーキー対決となった中村龍選手vs和田賢志郎選手は、和田選手が後追いの100Rで流され、さらに先行時もヘアピンでオーバーラン。これにより中村龍選手が勝ち上がった。松山北斗選手vs村上満選手は、松山選手が後追いからしっかり距離を詰めるドリフトを披露して勝利をもぎ取った。

ベスト4に進出したのは、岩井選手、蕎麦切選手、中村龍選手、松山選手の4人。まず岩井選手と蕎麦切選手が対戦し、振り返し後にアウトにはみ出すミスを先行・後追いの両方でしてしまった岩井選手に対し、スピードに乗った走りを見せた蕎麦切選手が決勝へ進出。

中村龍選手vs松山選手では、松山選手が後追いでしっかり距離を詰めたものの、一瞬ドリフトが浅くなるミスも。しかし続く2本目で、中村龍選手が100Rで流されるミスを犯し、松山選手が決勝進出を決めた。

ファイナルは蕎麦切選手vs松山選手。1本目、先行の蕎麦切は高いパフォーマンスを見せたが、松山が終始密着したドリフトでアドバンテージを確保。2本目は松山選手が先行し、蕎麦切選手も懸命に追いすがったが、100Rの加速でやや離される。振り返し以降はビタビタに寄せたものの、トータルの距離感で松山選手が勝利。見事、優勝を飾った。