普段は見ることのできない開発現場の裏側に潜入取材! 第1回目は総合チューニングパーツメーカー『エッチ・ケー・エス』。さまざまな各種検査を自社で行える設備を有するという排気系パーツの製作現場にカメラが潜入!!  お値段にもビックリ!? の最新型排ガス試験機も登場。オートサロン会場でも注目を浴びる製品群がどのように作られているのか? その舞台裏をご紹介します。さらに、水口代表に直接インタビュー! ひとりのクルマ好きとして入社した頃からパーツ&デモカー開発に奮闘した現場時代、そして代表として見据える“これからのチューニング”についてまで、たっぷり語っていただきました。 また、

1973年の創業以来、50年間変わることなく“感性に訴えるこだわりのもの造り”を理念に掲げ「運転を楽しむクルマ創り」を進めてきたHKS。そんな同社の代表取締役社長を務める水口大輔氏に、オンラインオートサロンは独占インタビュー。ゼロエミッションが叫ばれる現代におけるチューニングについて語ってもらった。

代表として見据えるチューニングの未来

我々HKSは、市販乗用車向けターボキットの商品化を皮切りに、マフラー、サスペンション、エンジンパーツ、電子制御部品など、ハイパフォーマンスでクルマ好きのユーザーに喜んでいただけるアイテムを提供。人や物を運ぶための“自動車”から、スタイルやデザイン、性能を主張する“クルマ”へと生まれ変わらせ、「チューニング」という文化を築いてきました。

エンジン開発の分野では、同じく創業当初から始めたレース用エンジンの開発、オートレース用単気筒エンジン、飛行機用の水平対向エンジン、フォーミュラレース用の12気筒エンジンなど多種多様なエンジンを開発してきました。

一方、世界規模でゼロエミッション化が叫ばれる昨今、HKSでは早くから化石燃料の有効活用として天然ガスやLPガスで走行可能なバイフューエルシステムの構築を進め、ガス燃料用エンジンの開発業務は現在では事業の柱となっています。

エネルギーセキュリティの観点からも、既存のガソリン・ディーゼル以外の代替燃料で動く車両の注目度はさらに大きくなっています。現在HKSでは再生可能エネルギーを活用した水素やカーボンニュートラル燃料などの将来利用を考え、産官学連携での内燃機関の高効率化開発にも携わり、脱炭素化、燃費改善、排ガス低減技術など、エンジンの熱効率向上に向けた取り組みも進めています。

東京オートサロン2022で発表しました「アドバンスドヘリテージ」に関しても、このようなエンジンの熱効率向上やバイフューエルシステムの研究で培った技術力を投入しています。

このように学んできた技術を、将来の「運転を楽しむクルマ創り」に活かしていくことが、我々の経営理念である“お客様のライフスタイルをより個性的なものに演出”に繋がり、これからの50年に向けた新たなチューニング文化の構築に繋がっていくと信じています。

●取材協力:エッチ・ケー・エス TEL:0544-29-1235

オートサロンTVでは、今回のインタビューの模様に加えて、普段では絶対に見ることができない開発現場もリポート。各種検査まで自社内で行える設備を有するという排気系パーツの製作現場にカメラが潜入。その詳細は動画をチェックだ!