ラジオDJのピストン西沢さんがプロデュースするイベント「みんなのモーターショー」は、東京オートサロン2023の屋外イベント会場でスポーツデモランを開催。「みんなの〜」と銘打つ通り、一般の人も最新モデルの走りを同乗走行で楽しむことができることがテーマで、今回も一部を除いて同乗体験ができるプログラムが用意され、大いに盛り上がった。

ピストン西沢さんが軽妙なトークと熱い走りを披露

1月14日の土曜日、デモランイベントの初っ端として開催されたのは、「NEW SPORTS FULL THROTTLE LIVE」と「NISSAN SAKURA SUPER EV RIDE」という2本立てのイベント。あいにくの雨模様だったが、多くのギャラリーが集まり、司会を務めるピストン西沢さんが登場すると大きな拍手が送られた。

最初に行われた「NEW SPORTS FULL THROTTLE LIVE」は、会場で配られたイベントガイドにも、「新型車両が西駐車場で大暴れ! フルスロットルからのドリフト走行でその性能をいかんなく発揮します」としか説明がなく、いったいどんなクルマが走るのかみんなワクワクしながら待ち受けていた。

そしてそこに登場したのが、なんと前日のオートサロン初日に日産のブースでお披露目された「NISSAN GT-R」の2024年モデルだったのである! しかもそのステアリングを握り、さっそうと登場したのはGT-Rのチーフプロダクトスペシャリストを務め、現在はブランドアンバサダーとして活動している日産自動車の田村宏志さんだ。

ピストン西沢さん「(新型GT-R)やってたんじゃん」
田村宏志さん「当たり前でんがな」

と、そんな感じで旧知の中でもあるピストン西沢さんと田村さんとの軽妙なトークが繰り広げられていった。ワールドプレミアされたばかりの新型車両が同じ会場でいきなりデモランを披露するのは異例だが、二人の会話からは新型GT-Rの走りをいち早く世間の人にお見せしたいという熱い想いが伝わってきた。

デモランに登場したのはNISMOのレーシングテクノロジーが注ぎ込まれた「NISSAN GT-R NISMO」の2024年モデルで、新たにフロントメカニカルLSDを追加するなど走行性能がさらに高められている。こちらはまだプロトタイプということで、さすがに同乗走行はなかったが、ピストン西沢さんがピンマイクをつけた状態でフルスロットル試乗! 思いっきり振り回しながら、フロントLSDの効果で磨きがかかった回頭性の高さを運転しながらしゃべる高等技術でレポート。発進加速を最大化するローンチコントロールも披露するなど、迫力の走りと話芸でギャラリーを沸かせた。

それに続いて開催されたのが「NISSAN SAKURA SUPER EV RIDE」。こちらは文字通り、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した軽自動車EVの日産SAKURAのデモランだ。

じつはピストン西沢さん自身がSAKURAのオーナーということで、勝手知ったる走りの楽しさをこれまた運転しながらギャラリーにレクチャー。オーナーとしての実体験をもとに、軽自動車が本来苦手とする信号待ちからのゼロスタートなども、トルク特性に優れたモーターならではのスムーズな加速で安心!といったところをアピールした。

また、会場で応募した一般ユーザーのみなさんの同乗走行も実施。実際に軽自動車に乗っているオーナーさんが中心だったが、いずれも軽自動車とは思えないパワフルな走りや乗り心地のよさ、車内の静かさなどに驚いていた。

日産が誇る最新のハイパフォーマンスカーと軽EVの走りを間近に見たり、体感できたりした両イベント。両極端なモデル同士だったからこそ、日産の懐の深さも感じさせるデモランとなった。