パワコンが引き出すエンジンの真価。

以前から欧州車のスポーツハッチバックのパーツ開発に取り組んできたブリッツ。現在、その中でも注力しているのがアバルト595で、国産スポーツのチューニングパーツ開発のノウハウを投入した『パワコン』と『ダンパーZZ-R』を設定している。

パワコンは純正のブースト圧センサーの配線に疑似信号を割り込ませることでブーストアップさせるアイテムだ。このメカニズムが国産車と同じ様にアバルト595にも通用するのか…。開発を始めるまでは不安もあったそうだが、構造は全く同じで、完全カプラーオンでのパワーアップツールというパワコンの魅力を欧州車でも実現した。

尚、スペック的にはノーマル時のブースト圧のピーク値が1.2キロで、ブリッツのシャシダイでの実測では最大出力164.3ps、最大トルク25.5kgm。これがパワコンを装着するとブースト圧のピーク値は1.5キロまで高まり、最大出力は177.6ps、最大トルクは26.7kgmとなる。1120kgという車重に対して13.3psアップとなると、その体感度はかなりのレベルだろう。

現時点でアバルト595用のパーツとしては、パワコン(パワスロ)とダンパーZZ-Rのみのラインアップだが、デモカーが装着している試作エアロパーツは市販化を予定。また、吸排気系パーツも手掛けたいというが、マフラーは純正で音量規制ギリギリで、性能アップが難しいため検討段階だ。一方、カーボンインテークシステムはユーザーの要望を調査しながら開発に着手するようだ。