FA24ターボ搭載スポーツAWDセダンの実力

今や絶滅危惧種と言えるスポーツセダン。しかし、走りのバランスや日常の使い勝手など、クルマとしてのパッケージに秀でている点は今も昔も変わらない。

ここで紹介するブリッツのWRX S4は、フラッグシップとなるSTIスポーツR EXをベースに仕上げたライトチューン。ツボを押さえたカスタマイズでその走りをワンランク上の世界へと誘う。

まずはパワー系から。ニュルスペック・カスタムエディションマフラーで排気効率を高めた上で、パワコンにより過給圧をコントロール。最高出力は約19.2㎰アップを実現している。吸気をダイレクトに取り込めるカーボンエアインテークも開発中というから楽しみだ。

STIのエアロパーツや大型スポイラーを纏うエクステリアは、ダンパーZZ-RスペックDSC+により程良くローダウン。車内のコントローラーで減衰力を細かく調整できる。尚、スペックDSC+はフルオートモードも備えており、走行状況や乗車人数に応じて減衰力を最適化。理想の乗り味にできるのも嬉しい。

そのハンドリングはスポーティながら、フィーリングはしなやか。四駆のトラクションの良さも手伝って、峠や高速でも安定した走りを披露する。CVTによる変速もインテリジェンスモードのままだとロイヤルサルーンのような味付けだが、S♯モードでパドルを駆使すれば、キレッキレの変速で「これぞWRX」といった走りが楽しめた。シチュエーションに合わせたマルチな魅力を持つ、大人のスポーツツアラーだ。