摩擦抵抗の低減と耐久性の両立を図った最新モデル

パーツメーカーのHKSは、自社ピストンキット向けに設計された新型ピストンリング「TYPE-LF(Low Friction)」の販売を開始した。フリクション(摩擦抵抗)の低減と高い耐久性を両立するよう、最新の設計理論を取り入れたモデルとなっている。

TOPリングでは、合口部のガス通路面積を見直すことでブローバイガスの流出を抑制。材質の変更により熱伝導率を約37%向上させ、冷却性能と摩耗耐性の強化も図られている。また、リング張力を最適化し、初期なじみ性と長寿命の両立も意識されている。

2ndリングは、TOPリングの姿勢を安定させることでシール性能を向上。リング張力を従来比で約18%下げることで、さらなるフリクション低減を実現しつつ、シーリング性能は維持されている。

オイルリングには3ピース構造を採用。張力を約10%抑えることで摺動抵抗を軽減しながら、オイル消費量は従来品と同等に抑えている。

タイプLFはまずφ86.5サイズで展開。4個入り(税抜2万7000円)と6個入り(税抜3万9000円)の2仕様が用意されており、今後はφ87やφ94など他サイズへの対応も順次行われる予定。