街乗りは当然、ワインディングやサーキット走行など、どんな場所でもクルマを安全に走らせるためには、キチンとしたブレーキシステムが必須となる。ストリート向けのブレーキならば、冷間時でも制動力はあるか? 不用意な鳴きはないか? などの要素も重要。極限を求めるハードな走行環境下ならば、電子制御されているABSやVSC等との親和性は? コントロール性や制動力はどうだ? などの要素も求められる。今回はブレーキの大手4メーカーの最新ブレーキアイテムを使って、その実力をテストしていこう。

最新技術を駆使した“MONO6&MONO4 T/A”!

ストリートからサーキット、さらにはGTなど幅広いカテゴリーのマシンに選ばれるエンドレス。その理由は長年培ってきたノウハウを下地とし、常に新たなアイデアや技術力を鍛え続けているということ。絶対的な制動力を実現するだけでなく、効きのポイントやペダルタッチなど、あらゆる観点から高性能ブレーキシステムを構築していくさまは、制動系スペシャリストとしてのプライドだ。

そんなエンドレスが新たに作り出したのがレーシングMONO6T/A&MONO4 T/A。その特徴は一般的に外側に配置されるオイルラインを、キャリパー本体内に収めてしまう革新デザインを採用しているところだ。もちろんモノブロック構造による大幅な剛性アップや軽量化に加え、放熱性も考慮したミーリング加工など、実践的な戦いの場でより性能差が出る特徴も備える。

組み合わせるローターは、フロントにMONO6&360φローター、リヤはMONO4&332φに設定。このローターも狙った性能を実現するため、冷えすぎず熱が入りすぎないように計算された高度な設計がされている。

Implession by
NOB谷口×佐々木MASA

佐々木:このシステムはスーパーGTで乗っているものと同じで、コントロール性もタッチも抜群に良いんですよ。今回はローター径とパッドの相性なのか、熱が入る前はちょっとパッドが勝っている感じがしましたね。けど、試作のシェイクダウンなのに良い仕上がりですね。もう一段階グリップ力の高いタイヤを履いても気持ち良く走れそうです。

谷口:逆にボクは熱が入った後に乗ったからそんな感覚はほとんどなかったね。むしろABSの介入直前までの調整もすごくしやすいし、欲しいところでしっかりとブレーキが入るから乗りやすいよね。個人的な好みだと、ちょっとリヤが効きすぎる感じがしたんだけど、この辺はパッドの選び方でもアレンジできるしネ