あなたは全て覚えてますか?スペシャルな第2世代GT-Rを振り返る
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中古車市場で相変わらず人気も価格相場も大爆発しまくりな第二世代GT-Rだが、そのラインアップには台数限定や期間限定という縛りの中で誕生した“役付き”のモデルも存在する。当然、カタログモデルよりも希少性が高く、オークションでは落札価格が1億円!! に達するケースも見られ、今や国内外でコレクターズアイテム的な扱いをされているものがほとんどだ。第二世代GT-Rの中でも、そんな“特別な1台”を見ていこう。
1990年3月発売 GT-R NISMO
グループA参戦を目的に開発された500台限定のエボリューションモデル

BNR32で全日本ツーリングカー選手権(JTC)グループAクラスへのフル参戦が決まった1990年、スポーツエボリューション(ES)モデルとして限定500台が生産、販売されたGT-Rニスモ。ベース車に対する外観上の違いは、冷却性能の向上を目的としてボンネット先端に装着されたフードトップモールやフロントバンパーに追加された通称ニスモダクト、走行風の整流効果を狙ったサイドシル後部のプロテクター、リヤの小型スポイラーなど。また、軽量化のためにリヤワイパーを始め、エアコンやオーディオ、ABSも外され、車重は1400kgまで絞り込まれていた。エンジン関係では、レースでの使用を前提としてセラミックターボから耐久性に優れるメタルターボに変更。タービン自体の容量アップも図られ、エキマニも専用品が使われた。
1996年1月発売 NISMO 400R
2.8ℓ仕様の専用エンジンを搭載。新車価格1200万円も大きな話題に
BCNR33をベースに、ニスモがモータースポーツ活動を通じて培った技術とノウハウを注ぎ込むことで誕生した400R。エンジンはボア径を1mm拡大(87.0φ)、ストローク量を4mm延長(77.7mm)することで排気量を2771ccとしたRB-X GT2を搭載。タービンはN1仕様メタルに強化アクチュエーターを組み合わせ、最大ブースト圧を1.1kg/cm2とすることで、車名の由来にもなっている400ps、47.8kgmを誇った。また、外装は冷却&空力性能を改善する専用エアロパーツを装着。オーバーフェンダー追加によって全幅と前後トレッドの拡大も図られた。18インチの鍛造3ピースホイールはリム幅10JJでタイヤサイズは275/35。限定99台の販売を予定していたが、実際に売れたのはその半分以下だった。
1996年5月発売 GT-R LM Limited
ルマン24時間レースへの参戦を記念 専用ボディ色が与えられた特別仕様車

1995年のルマン24時間レースGT1クラスに参戦し、総合10位、クラス5位という結果を残したニスモGT-R LM。それを記念して、1996年5月から7月までの期間限定で販売されたのがGT-R LMリミテッドだ。標準車ベースのLMリミテッドと、アクティブLSDを含むアテーサE-TSプロ標準採用のVスペックをベースとしたVスペックLMリミテッドの2モデルで展開。生産台数は計188台で、LMリミテッドが86台、VスペックLMリミテッドが102台と言われている(諸説あり)。外装における最大の特徴は専用色チャンピオンシップブルーで彩られたボディで、Cピラーには専用ステッカーも貼られた。また、フードトップモールやメインフラップをカーボン製とした角度調整機能付きリヤスポイラーも装備される。
1998年1月発売 GT-R AUTECH Version 40th Anniversary
2ドアベースで外板を専用設計 29年ぶりに復活した4ドアGT-R

スカイライン誕生40周年を記念して、『大人のための最高性能スポーツセダン』をコンセプトに開発されたGT-Rオーテックバージョン。4ドアボディのGT-Rは1969年のハコスカGT-R(PGC10)以来、約30年ぶりの登場となった。ベースは4ドアモデルのER/ENR33ではなく、あくまでもBCNR33で、リヤドアとリヤフェンダーは専用パーツを作ることでGT-Rのアイデンティティと言えるブリスターフェンダーを実現。車検証上の車両型式はBCNR33改となる。また、プロジェクターキセノンヘッドライトに前中期型用フロントリップスポイラー(後期型より薄い)という組み合わせや、バケットタイプとされたリヤシートによって乗車定員が4名とされているのも、このモデルの特徴と言える。
2002年1月発売 GT-R V-specⅡ Nur
N1仕様のエンジンを積む最終モデル Mスペックニュルと合わせ1000台を販売

第二世代GT-Rを締め括るモデルとして登場したVスペックⅡニュルとMスペックニュル。フロア下の空力にまで拘ったアドバンスドエアロシステムやカーボンボンネットなどを採用した走り志向のVスペックⅡ、快適性を追求した足回りや本革シートを備えたグランドツーリング性重視のMスペックがベースとなる。当初は2モデル合わせて300台限定の予定だったが、注文が殺到したため最終的に1000台が生産、販売された。エンジンはいずれもN1仕様で、ピストンやコンロッドの重量合わせが行なわれ、そこにメタルタービンをセット。カムカバーは専用色のゴールドとされる。また、300km/hフルスケールスピードメーターや特別ボディ色ミレニアムジェイドもVスペックⅡ/Mスペックニュルの専用品となる。
2004年12月発売 NISMO R34GT-R Z-tune
究極のロードゴーイングカーを目指し ニスモの技術とノウハウをフル投入

走行3万km以下のアプルーブドカー(認定中古車)をベースに一度ホワイトボディ状態まで戻し、各部に必要な補強を加えた上で新車同様に組み上げられたのがニスモR34GT-R Zチューン。20台限定とされたコンプリートカー販売の他、既存ユーザーの車両持ち込みに対して作業を行なうパーツコンバージョンも用意された。エンジンは500psを誇る2.8ℓ仕様の『Z2』。Zチューン専用で、SチューンやRチューンのように単体での購入はできなかった。また、足回りはザックス製車高調、ブレーキはブレンボ製モノブロックキャリパーで強化。さらに、デュアルチタンマフラーやカーボンプロペラシャフト、ミッションオイル&デフオイルクーラーなども装備された。車両価格は1700万円超。究極の第二世代GT-Rだ。
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