SUVの走破性にキャンパーとしての機能を加えたクルマがオーバーランダー

レクサスは日本未導入のGX(=ランドクルーザープラド)を展示

最近よく聞く「オーバーランド」とか「オーバーランダー」といった言葉。もともとアメリカやオーストラリア、南アフリカなどの海外市場から火がついた新しいカスタムジャンルで、文字通りOver Land=大陸を超えていくことを目的としたクルマ作りが特徴だ。クルマ自体の走破性能を問うため、もともと車高の高いSUVやピックアップトラックをベースとするのが基本。その上でルーフトップテントやサイドオーニングなど、ここをキャンプ地とする!と決めるや快適な居場所にしてしまう装備を前もって用意しておくことが、物欲を刺激する楽しみのひとつにもなっている。

レクサスが出展した「GX OUTDOOR CONCEPT」は、北米仕様のGX460がベース。CBI Offroadの外装パーツやYAKIMAのルーフトップテントを備え、Old Man Emuのサスペンションやアッパーコントロールアームも装着することで悪路の走行性能を高めている。ルーフトップテントのメリットは荷室を就寝スペースに割く必要がないところで、こちらのGXも荷室には大型の冷蔵庫や調理用のガステーブルを内蔵。バックドアが横開きであることを活かして、食器類の収納もワンオフで作られている。

WARNの電動ウィンチやRigidのライトバーを備え、街灯のない真っ暗闇の世界にも自信を持って突進できる準備も万端だ。

スバルのブースには昨年末に発売されたばかりのクロストレックをベースとしたオーバーランダー「CROSSTREK BOOST GEAR CONCEPT」が登場。ロゴ入りのバンパーガードやLEDフォグ内蔵のフロントグリルなどが、タフなイメージを印象付ける。よく見るとサイドステップも設けられ、ドアサイドモールは小物を一時的に置いておける折り畳み式のテーブルになっていた。

リヤにはマウンテンバイクをマウント。サイドオーニングを広げ、野山を駆け回るサイクリングのベース基地を思わせる展示だ。

前後左右のフェンダーアーチモールにはグリップを装備。GoProを取り付けたり、ペットのハーネスを引っ掛けておくことができるなど、具体的な使い道が示されていたところもおもしろい。

シャコタン派には縁遠いイメージもあるオーバーランダーだが、単純にクルマがカッコよければ自然と乗りたくなるもの。メーカーが本腰を入れて作ったこうしたコンセプトカーは、今後ますます盛況になっていくに違いない。