街乗りは当然、ワインディングやサーキット走行など、どんな場所でもクルマを安全に走らせるためには、キチンとしたブレーキシステムが必須となる。ストリート向けのブレーキならば、冷間時でも制動力はあるか? 不用意な鳴きはないか? などの要素も重要。極限を求めるハードな走行環境下ならば、電子制御されているABSやVSC等との親和性は? コントロール性や制動力はどうだ? などの要素も求められる。今回はブレーキの大手4メーカーの最新ブレーキアイテムを使って、その実力をテストしていこう。

純正ホイールも装着できる高性能

ブレーキキットの装着を考えた時、制動力の強化はもちろんだけど、それ以外にどうしても気になってしまうのが純正ホイールとのマッチング。例えばサーキット専用のマシンなら、大型化したブレーキに合わせたホイールを選択すれば問題はない。しかし日常の大半を街乗りで使用しているクルマとなると、スタッドレス用に純正ホイールを使用したいというオーナーも出てくるはずだ。そうなるとブレーキのサイズアップは大きなハードルとなってしまう。

そこでアクレがスイフトスポーツ用にラインアップする“スリム4”に注目してもらいたい。 これまでアクレがスイフト用にラインアップしてきた4ポットキャリパー本体を、スリム化してリニューアルしたのがこのアイテムだ。ボディをスリム化したことでスイフトスポーツ純正の17インチホイールには、5mmのスペーサーを使用することで装着可能にしているのが特徴だ。

また、社外ホイールならデザイン次第では16インチも選択できるので、足元の選択肢が大幅に増加するというのも大きなメリットだろう。4ポットキャリパーで制動力やコントロール性の向上が気軽に実現できて、コストパフォーマンス性もバッチリ。全方位隙ナシのこのキットは、全てのスイフトオーナーにオススメできる逸品。愛車のポテンシャルアップに貢献してくれること間違いなしだ。

Implession by
NOB谷口×佐々木MASA

谷口:はっきり言ってすごい普通。普通っていうと悪く思われるんだけど、コントロール性が抜群に良いからすごい乗りやすいんだよね。何よりもABSが介入するギリギリのところでコントロールが効くっていうのもすごいし、もちろん踏み込めば確実に止まるから安心感も高いよ、コレ!

佐々木:そうなんですよね。このブレーキキャリパーはピストン径が小さめになっているんですよね。だからピストンの対角で押さえつける感触がすごく自然。そしてスイスポでトラコンを全カットした場合、ブレーキフルードの液圧が前後で50:50になるんですが、キャリパー交換でフロントの制動力が上がった時に、パッドの味付けも含めて前後のブレーキバランスがちょうどいい所にくる設計になっているところも秀逸ですよね。