東京オートサロンでは、2021年度よりJEGT最終戦を開催するなど、積極的にeスポーツプログラムに取り組んでいる。例年様々なコンテンツを用意してきたが、今年は開催2日目となる13日(土)に、「グランツーリスモ7」によるエキシビジョンマッチを開催した。そのイベントのひとつである「auto sport CUP」の模様をお届けしよう。

事前情報で告知されていた通り、この大会に集まったドライバーは、岩佐歩夢選手、野尻智樹選手、大湯都史樹選手、松田次生選手、脇坂寿一選手の5名。「グランツーリスモ7」でこの5名が戦うのは、もちろん史上初。その戦いの行方は全く予想できないものだった。なお、第1レースで使用するサーキットはデイトナのトライオーバルコース。全開で駆け抜けるこのコースでは、最終周までデッドヒートが繰り広げられ、僅差で大湯都史樹選手が優勝した。

そして迎えた第2レースでは、東京エクスプレスウェイ・南ルート内回りを使用。こちらは、実車レースさながらの真剣な眼差しでモニターを見続ける岩佐歩夢選手が、序盤を独走。しかし、岩佐選手が壁接触によるタイム加算ペナルティを受けている間に、大湯選手が逆転。最後は二人のテールトゥノーズが繰り広げられたが、大湯選手が逃げ切って2連勝を達成した。
なお、上位2名のコメントは以下の通り。
「2024年の初乗りがバーチャルでしたが、やりました(笑)」(大湯選手)
「関西人なので首都高をちゃんと走ったことがないの。覚えるところから始めたので無我夢中で走りました」(岩佐選手)

今回のレースでは、実況が世界発のプロレーシングゲーマー、やまどぅーこと山中智瑛氏。解説は、JEGTレギュラー解説者の西澤健太氏と、今年創刊60周年を迎えたautosport編集長田中康二氏が担当。
やまどぅー氏によると、「普段はヘルメットで顔が隠れているので分かりませんでしたが、普段はこういう表情で運転しているんだろうなというのを想像することができたのが印象的でした」とのこと。

田中康二氏も、「僕自身はeスポーツイベントは初めてで、独特の雰囲気があって新鮮でした。レースのスタイルは、リアルもバーチャルも一緒なんだなと感じました。eスポーツファンの皆さんには、今度はリアルなレースイベントにもぜひ足を運んでいただきたいですね!」と、eスポーツが実際のモータースポーツの架け橋になることを期待するコメントを残した。