日産を代表する商用バンとして愛されてきたキャブオーバーバン「キャラバン」は、2023年に誕生50周年を迎える。4ナンバーバンクラスでNo.1の荷室長や、インテリジェント アラウンドビュー モニター、インテリジェント エマージェンシーブレーキといった先進安全装備を搭載する「プロのためのビジネスバン」として職人の方々にも好評だ。

50周年を迎えたキャラバンが熱い!!

現行モデルは第5世代にあたるが、2021年10月にはビックマイナーチェンジを実施。インテリアは黒を基調とし、落ち着いた雰囲気を演出したものとなり、また運転席には先進的で視認性、操作性を大幅に向上した5インチTFTディスプレイ付新型ファインビジョンメーターを採用した。このほか安全装備では、全車が「セーフティ・サポートカーS<ワイド>」の対象となり、安全性能を大幅に強化。上質かつ使い勝手の良い、遊びも仕事もおまかせの、プロフェッショナルを満足させるプロ仕様へと進化している。

そんなキャラバンの50周年を祝うべく、日産はキャラバン50周年記念プロジェクトを展開。その第1弾としてカシオ計算機の販売する「G-SHOCK」とコラボレーションした限定モデル 「G-SHOCK CARAVAN 50th Edition」のプレゼントキャンペーンを2022年12月16日(金)~2023年2月28日(火)まで開催し、さらに抽選で限定1名に400万円相当の豪華な特別パッケージをプレゼントを展開している。

一方、東京オートサロンの日産ブースには、キャラバンをベースにさまざまな現場でプロフェッショナルの活躍をサポートする基地を標榜するコンセプトカー「Powered Base for PRO」を展示した。

日産リーフの再生バッテリーを活用したポータブル電源や太陽光パネルを搭載。大容量の電力供給により、移動する事務所として、“現場”での機能をフルに活用できる。

さらに使いやすさに配慮した可動式の工具棚や、除菌効果を持たせた空調システムなど充実の機能を満載。こういった電動工具充電や車内の快適装備の稼働は、すべてポータブルバッテリーから給電するシステムになっている。

このほかにも東京オートサロンの会場には、50周年を記念してキャラバン一色に染まったスペースが設けられていた。それが8台のキャラバンが展示された「あそびーくるコレクション」である。すべて最上級グレードのGRANDプレミアムGXをベース車両として、キャラバンを知り尽くしたスペシャリストがモディファイを担当。お仕事仕様の雰囲気は薄められ、パーソナルユースの「ソトアソビ」で活躍することを想定したカスタマイズで彩られている。個性あふれる魅力を湛えた8台を、一気にご紹介しよう。

まずは「やっちゃえTREASURE BOX」。動画配信サイト「GYAO!」の番組「木村さ~~ん!」でタレントの木村拓哉さんがプロデュースしたこともあり、大きな注目を集めた。

自身がサーフィンや釣り、キャンプに活用することを前提に、木村さんがアイデアを提案。インテリアはオールドアメリカンを感じる雰囲気にまとめられ、大きなバックドアタープを採用。さらにマットブラックのエクステリアも特徴だ。

続いては「ARJ Style」。本格的なキャンピングカーまでは必要ないけれど、快適に車中泊ができるクルマがほしい、という方にぴったりの仕様だ。荷室両サイドに薄型のキャビネットを取り付け、ほぼ全面に広がるフルフラットベッドを採用。ベッドは対面対座のリビングセットにもアレンジ可能となっている。このほかにもサイドパネルパンチングラックを配するなど収納力を高め、使い勝手を向上させた。

「OGUshow ES TOUGH SPEC」は、手がけたオグショーが得意とするトランスポーターとしてのポテンシャルにこだわって製作したモデル。

フットワーク軽くアウトドアシーンを楽しみ尽くすことをテーマに、ホンダ・ハンターカブを積載。また、“ランガン”と呼ばれるポイントを移動しながら獲物を狙うスタイルのフィッシングを想定して、ロッドアタッチメントやバックドアタープなども組み合わせている。

日産専門のエアロパーツメーカー“BUSOU”によって仕立てられたのが「BUSOU CARAVANプレミアムラインver2」。

サーキットへ向かうためのトランスポーターがテーマで、BUSOUが得意とする絶妙なボリューム感のボディパーツによる、迫力あるフェイスやAES樹脂製のオーバーフェンダーなどが印象的。ルーフエンドには目を引くデザインのリヤウイングも装着し、スポーティなイメージでまとめている。

オフロードパーツやSUV向けアイテムのオーソリティ“JAOS”もこの企画に参加し、ワイルドなオーバーランドテイストが印象的な「NISSAN CARAVAN JAOS Ver.」を用意した。キャラバン自体はクロカンとは異なるジャンルのクルマだが、見た目も走りも力強い“箱型SUV”を標榜。

ブッシュバーやスキッドバー、フラットラック、フェンダーガーニッシュ、マッドガードなどJAOSのオリジナルパーツをふんだんに盛り込んだ。

「NEEDSBOX NV-type3」はキャンプにもペットとの旅にも対応するマルチなカスタムを提案した一台。シチュエーションに応じて大量のレジャー用品を積み込んだり、就寝スペースに変更することも可能な跳ね上げ式のフリップベッドを備えており、豊富な荷室レイアウトパターンで活用の幅を広げているのがポイントだ。ベッドマットをベンチにして、長いサイドテーブルを活用すればワーケーションにも対応する。

キャラバンのパーツを積極的にリリースするボクシースタイルは、「RUN-GUN GEAR」を展示。そのネーミングの通り、クルマに乗って移動し釣るポイントを変えていく“ランガン”というフィッシングスタイルに合わせた仕様で、仮眠ができるように両側跳ね上げ式のフリップベッドを取り付け、ベンチにアレンジすれば作業スペースにすることも可能。シートやベッドマットのデザイン性も高く、心地よく過ごせることにもこだわっている。

「CRS OUTGEAR」は、ワンボックス系カスタムブランド「ESSEX」でも知られるCRSが手がけたキャラバン。ダークメタルグレーの純正ボディカラーを、バンパーガードやリーガルフェンダーなどブラック系のエクステリアパーツで引き締め、精悍かつスタイリッシュに仕上げた。インテリアはラゲッジフロアを縞目柄のアルミ板で覆うなどワイルド感を演出。車外でベンチとしても使えるベッドキットは使い勝手が良さそうだ。