株式会社国際貿易は、2025年12月1日から2026年1月31日の期間「オートカルト設立10周年記念キャンペーン」を実施いたします。
オートカルトはドイツで2015年に設立された特異なミニチュアモデルカーのメーカーです。「unknown」というテーマで、モーターショーなどで展示されたコンセプトカーやプロトタイプ、試作車や図面のみなど、市販されていない忘れ去られたクルマをレジン製のミニチュアモデルとして蘇らせています。各モデルとも333台限定生産というこだわりで、世界中のコアなコレクターから支持されています。
キャンペーン内容
Webショップ「ＫＢマート」のオートカルト掲載ページ
ストーリーで楽しむオートカルトのモデルカー
オートカルトの公式ホームページにはモデルごとにその車のストーリーが紹介されています。忘れ去られた歴史や関係者の思いなどを感じながら眺めるのもコレクターの楽しみです。そのごく一部をご紹介します。
オートカルト公式ホームページ（DE）
創業者の子孫ジャンニ・ランチア専用に製作された試作車LP01は、「カロッツェリア・ギア」の手により非常にモダンなボディを装着させました。大きなラジエーターグリル、ルーフからなだらかに傾斜したリアの切り替え部分には、独立したエアスクープもありました。 リアに2リッターV8エンジンを搭載し、3列フロントシートで、中央のシートに座って運転します。このクルマは今では現存しておらず、ジャンニ・ランチアがどのように使用していたのかについては何もわかっていません。
1930年代半ば、バスに空気力学的形状のボディを被せることは大胆なことでした。コーチビルダーのルードヴィッヒは、オペル・ブリッツのシャシーをベースに、少なくとも4台のバスを製造しました。独自形状の鋼板構造を図面に書き込んだ関係者は、その依頼主とともに歴史の流れの中で失われてしまいました。半円形の後部にある2つの直立フィンが特徴的で、両側の乗客が景色を楽しむため45度に回転する椅子を備えていました。残念ながら、流線型のこのバスは1台も現存していません。
1966年、フォードのコンセプトカー、レンジャー IIが登場しました。当時のアメリカではピックアップといえば、快適性も洗練性もなく、物資を運ぶための実用車でした。しかしながらレンジャー Ⅱは快適なピックアップであり、非常に未来的なデザインであり、そして何よりも高貴なピックアップでした。デザインを担当したのは後にＳＦ映画で活躍するシド・ミードです。彼のデザインは当時、時代の数十年先を行っていたと言えるでしょう。なぜなら、今の時代、ピックアップは高級車の分野で確固たる地位を築いているからです。
キース・コープランドのレコードカーは、1971年製のトライアンフGT6をベースにしたものでした。しかし、2012年に最高速度に挑戦する車としては時代遅れで通用しません。空気抵抗を抑え、ホイールベースは大きく延長されました。シボレーの5.9Lの360ciエンジンを搭載し、最高出力2,200psを引き出すことに成功。2012年、キースはユタ州ボンネビルの塩湖に乗り出し時速380マイルの最高速度を達成、往復の平均速度は364.051マイルで公式に承認され歴史に残る世界新記録となったのです。
ベルンハルト・ピションとアンドレ・パラの2人は、1951年のパリモーターショーで発表したチューニングカーが人気を博し、1953年の同モーターショーではパナール・ダイナのシャーシを使った「パナール X86 ドロミテ」を発表しました。小型で軽快なそのスポーツカーに自信を持っていましたが、当初の予定より需要は減り、ドロミテはごくわずかしか生産されませんでした。このモデルはスポーツカーシーンの期待に応えたとは言い難く、総生産台数は15台にとどまりました。
商社「カイロモーターカンパニー」は、英国の会社「Frisky」と一緒に、ノックダウン方式で車を輸入し、エジプトで組み立てることを計画しました。しかし、エジプト当局は英国からの輸入を許可しません。そこでドイツの会社ＮＳＵの協力を得ることになります。1958年にエジプト・ギザの近くに工場が建設され、ジョヴァンニ・ミケロッティによって設計されたこの車は、偉大なファラオにちなみ「ラムセス・ガミラ」と名付けられ、最高速度116 km / hに達しました。
1923年、自動車構造における空気力学のパイオニア、ポール・ジャレイがアウディKを手にし、研究の末、新しい車体を作りました。1920年代初頭の時代風潮の中で、ジャレイのボディは市販のそれとはまったく似ても似つかないものでした。しかし流線型の未来的なクルマに対してアウディ経営陣は、大量生産では売れないと懐疑的でした。最高時速を標準の95km/hから130km/hという驚異的なスピードに引き上げられたことでさえ、買い手を納得させることはできないと判断したのでしょう。
1935年に工科大学を卒業したチャールズ・トーマスはノーム・リチャードソンとチームを立ち上げ、ニューヨーク州バタビアでロケットカーを作り始めます。中央のとがったフロントフード、奥行の深いフロントライト、ホイールをカバーするボディ、曲線を描くボディデザイン。このモデルが一流企業に大きな興奮をもたらすだろうと期待して、彼らは自動車産業の中心地デトロイトにやってきます。しかし、３大自動車メーカーの代表は乗り気にはならず、そのユニークなモデルを量産するという大きな夢を叶えられることはありませんでした。
