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スープラやフェアレディZをハイエースがゴボウ抜き!? 世界王者が魅せた華麗な走り!【auto sports CUP by GT7】

eモータースポーツの大会でも盛り上がりを見せている、東京オートサロン(TAS)2025。主催の三栄が誇るモータースポーツ専門誌「オートスポーツ」が完全にプロデュースした大会も開かれた。その名も「auto sports CUP byグランツーリスモ7」。モータースポーツを知り尽くしたメディアだから設定できる、さまざまなルールが楽しいレースだった。

出場した選手は、リアルプロレーサーからプロeスポーツレーサー、ストリーマー、アマチュアeスポーツレーサーなど多彩な顔ぶれ。総勢12名の選手が、この“異種格闘技戦”を本気で戦った。異種格闘技戦というだけあり、この大会はその特殊なルールが大きな特徴だ。ストリーマーなどのアマチュア選手のみスープラやフェアレディZなどのスポーツカーが使用でき、eスポーツ選手やプロレーサーは、なんとハイエースのみが使用可能。そしてプロのeスポーツ選手には、さらなるハンディとしてスタート時間を遅らせる措置も加算された。

レースは全部で4戦。1戦目は鈴鹿サーキットで、2戦目はアメリカ、コロラドスプリングのダートコース。3戦目もダートのGTオリジナルコース、フィッシャーマンズ・ランチ。最終の4戦目は日本の首都高を模した、東京エクスプレスウェイがそれぞれ使用された。この中でレース4の東京エクスプレスウェイのみ使用マシンが異なり、ゲーム内の最速カー、2600馬力の「ダッジ SRT トマホークX VGT」を使用。まるで早送りを見ているような驚異的なスピードのモンスターマシンを、各選手がうまく乗りこなしていた。

谷口信輝選手や、前日のe-D1を見事2連覇した深田一希選手などのプロレーサーも健闘したが、さらに注目を浴びたのはeモータースポーツのドライバーたちだった。この大会の直前に行われたアンダー15グランプリに出場した6名のキッズドライバーも、もちろんその速さを惜しげもなく披露して大人たちを翻弄していたが、一番の注目はやはりワールドチャンピオンの宮園拓真選手だった。

宮園選手は最初からタイムハンディをもらっての出走。にもかかわらず、必ずレースでは上位に食い込んできた。初戦の鈴鹿は、スタートをプラス30秒。レース2では45秒と増やし、レース3ではついに1分のハンディへ。そのレース3をなんとトップチェッカーでフィニッシュした宮園選手は、獲得ポイント数でも総合2位に着ける。

そして迎えた最終レース4では、首位と1ラップ差でスタートするという大きなハンディを選択。さすがにこのレースは上位に食い込めなかったが、会場は大いに盛り上がった。大会は、終始速さを見せたアンダー15チームが見事に優勝。大人たちはキッズドライバーに完敗してしまった。

キッズたちが大活躍したことも盛り上がる要素ではあったが、やはりプロドライバーもストリーマーも同じ土俵で戦えるという点が、eモータースポーツのおもしろいところ。そのおもしろさを際立たせたオートスポーツ独自のルールも秀逸だった。ギャラリーの盛り上がり方からも、今後はTASの名物レースになるかもしれない。そのくらい可能性を秘めた大会だった。