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1/12 会場レポート Part3
D1ドライバーたちがレーシングスーツからスーツに着替えて登場

1月12日(日)の午後1時から、イベントホールでD1グランプリシリーズの年間表彰が開催されました。

ここでは2024シーズンのD1GPの数々の勝負を映像で振り返りながら、各選手を表彰していくというものです。まず山中真生選手(ウエインズトヨタ神奈川×俺だっ!レーシング)がルーキーアワードを獲得。そして、2024シーズンのD1ライツのタイトルを獲得した和田賢志郎選手(HOUSE INNOVATION RACING TEAM)も表彰されました。

和田選手は「昨年はハウスイノベーションレーシングチームとして参戦させていただきました。D1GPにステップアップしたいと臨み、ご協力いただいた皆様の おかげでシリーズチャンピンを獲ることができました。そして2025年は、TEAM D-MAX RACINGからD1GPに参戦させていただくことになりましたので、ルーキーの年になるんですけども、勢いあるトップ選手として活躍したいと思っているので、応援よろしくお願いします」とコメントしてくれました。


続いては敢闘賞が授与されました。敢闘賞には2名が挙げられ、D1GP参戦26年目の上野高広選手(TEAM VERTEX NEXZTER D2D)と、上野選手同様に2002年からD1を支え続けている川畑真人選手(TEAM TOYO TIRES DRIFT)、ベテラン2選手がこれを受賞しました。
続くベスト追走賞には横井昌志選手(TEAM D-MAX RACING)と川畑真人選手(TEAM TOYO TIRES DRIFT)による第9戦お台場の準決勝追走が選ばれました。ここではお二人ともに「思いっきり飛び込みました」、「川畑選手を信用して思いっきり飛び込んで、負けてはしまいましたが僕もあの時はすごい満足していました」とお互いをたたえ合う素晴らしいコメントがいただけました。

2024D1GPの単走チャンピオン、そしてシリーズチャンピオンを獲得したのは中村直樹選手(TEAM VALINO×N-STYLE)でした。「ずっと3位ばっかりだったんで。チャンピオンを獲ろうと最初から気合い入れてました」と昨シーズンを振り返りました。「2025年も変わらずチャンピオン目指して、2年連続でタイトルを獲りたいと思ってます」とコメント。

ランキング2位となった齋藤太吾選手(FAT FIVE RACING)は残念ながら欠席となりました。ランキング3位には日比野哲也選手(SHIBATA RACING TEAM)が入りました。日比野選手の2024シーズンはオートポリスの一戦以外は全大会でポイントを獲得するという、安定さの際立つシーズンとなりました。「安定して走れる環境があって、チームもしっかり準備していた。タイヤもすごくいい状態で走れるっていう、ほんとにドライバー的には1番いい環境で走らせていただきました。2025年、また同じチームで走れることになったんで、チャンピオン狙って頑張りたいと思ってます」とコメントしてくれました。

その日比野選手が在籍する「SHIBATA RACING TEAM」がチーム優勝(日比野哲也選手ランキング3位/蕎麦切広大選手ランキング4位)となりました。その受賞では、柴田自動車の柴田達寛代表取締役が登壇。「2台体制ということで、 両選手に最初から頑張っていただいて、初めてのタイトルが獲れて非常に嬉しく思います。やっぱりドリフトの醍醐味はバチバチの追走と、単走で100点狙っていくっていうところだと思うんですけど、メカニックがしっかり走れるように準備をしてくれて、とにかく選手が気持ちよく走れるようにと心がけてます。あとは応援に来ていただけるファンの皆さんにも喜んでもらいたい。うちのチームが勝利を目指すのはもちろんですけど、D1GPが盛り上がるようにしっかりやっていきたいと思いますので、また応援よろしくお願いいたします」とコメントしていただきました。


授賞式の途中には、世界初のドリフトエンターテイメントとして、日本のみならず世界14カ国でヒットした映画「ALIVEHOON アライブフーン(2022年)」の新作が、 今年のD1GPとの完全タイアップで撮影されることが伝えられました。

1作目に続いて、メガホンを握る下山天監督がこのステージに登壇。「アライブフーン」の続編については「ストーリーを用意してたんですけど、私が思っていたストーリーより、現実のD1のほうがかなり早く展開している状況で、このままだと公開の時にリアルD1のほうが 映画より先に展開しかねないものですから、今ちょっと書き直してます。D1全戦を舞台にさせていただきますのでD1GPを見に来ていらっしゃった観客の皆さんが全員出演者にもなり、目撃者にもなりますので、是非映画にも出演しに来てください。よろしくお願いします」とあいさつをしてくれました。
D1GPの2025年シーズンは、5月9日~11日、滋賀県の奥伊吹モーターパークで開幕となります。またD1 LIGHTSシリーズは4月4日~6日、栃木県の日光サーキットで開幕となります。
軽EVだからこそ、環境性能とマッシブなフォルムを両立させる。学生たちが卒業制作で作り上げたモンスタートラック仕様

東京国際カスタムカーコンテスト 2025 ドレスアップ・コンパクトカー部門
最優秀賞
車両名 モンスターEK X
出展者名 静岡工科自動車大学校
東京オートサロン 2025 の最終日に発表された、「東京国際カスタムカーコンテスト2025」。ドレスアップ・コンパクトカー部門の最優秀賞に輝いたのは、静岡工科自動車大学校の学生たちが手がけた「モンスターEK X」でした!
次世代のメカニックやエンジニアを育てる専門学校、静岡工科自動車大学校。生徒さんは自動車システム工学科、自動車整備科、国際オートメカニック科に分かれて自動車整備を2年間かけて学び、その後さらに1年をかけてボディエンジニア専攻科で学ぶことができます。
そして静岡工科自動車大学校では、授業カリキュラムの一環としてカスタムカーの製作を掲げており、2024年4月からプロジェクトがスタート。生徒さん自身がコンセプト決定からデザイン、設計、製造、塗装や組み付けなどすべての作業を行い、約8ヶ月をかけて完成したのが「モンスター EK X」です。

ベースとなっているのは、三菱の軽電気自動車であるekクロス EV。環境性能に特化したEV、それも軽自動車サイズのボディを持つクルマでも、「内燃機関車に負けない力強さを併せ持つ」ことをコンセプトにして設計されたモンスタートラック仕様です。



エクステリアでは、大胆にルーフやAピラー以外をすべてカット。テールゲートも除去されピックアップトラック化されたいっぽう、車内にはロールケージが張り巡らされて剛性を確保しています。前後バンパーも加工され、ボディはサスペンションの取り付け位置を変更するなどしてリフトアップ。さらにロングサスペンションの装着により、トータルで20インチアップという大迫力ボディを手に入れました。


ホイールはWORK製マイスターCR01バフフィニッシュで、前後とも15インチ×10Jのワイドリムをチョイス。タイヤはゴツいブロックパターンが特徴のYOKOHAMA ジオランダーM/T003で、サイズは32×11.50 R15となっています。
大胆なボディカットとリフトアップ、さらに大径タイヤの装着で大迫力のルックスを手に入れた「モンスター EK X」ですが、バッテリーやモーターといった機関系はノーマルのまま。そのため走行も可能だそうです。

ボディサイドのグラフィックはすべて塗装で描かれており、よく見ると車両製作に関わった12名の学生のイニシャルが記されています。さらにテールレンズ上には先生のイニシャルも描かれるなど、皆が一体となって楽しみながら製作した様子が想像できます。
自由な発想と具現化する確かな技術を身に付け、「モンスターEK X」を完成させた学生さんたち。東京オートサロン2025が終わった2ヶ月半後には、学校を卒業して社会へと旅立っていくそうですが、学生生活最後に皆で成し遂げた「ドレスアップ・コンパクトカー部門 最優秀賞」は、きっと一生の想い出に残ることでしょう!
世界初、そしてこの1台限り?! 本物ミウラのワイドボディスタイル!!

東京国際カスタムカーコンテスト 2025インポートカー部門
最優秀賞
車両名 ランボルギーニ ミウラ
出展者名 LIBERTY WALK
「東京国際カスタムカーコンテスト2025」のインポートカー部門の最優秀賞に輝いたのは、LIBERTY WALKが製作した「ランボルギーニ ミウラ」です。1966年から1973年まで、759台しか生産されなかったという本物のスーパーカーを、日本を代表するLIBERTY WALKが手掛けるとどうなるのか?! すでに各SNSで告知されていた世界中のファンが注目していた1台が、見事にアワードを獲得しました。




LIBERTY WALKのボディキットには、それぞれのコンセプトに合わせてブランドが区別されています。今回の「ランボルギーニ ミウラ」は、“LB-Silhouette WORKS GT Lamborghini Miura”として登場。80年代に人気だったレースカテゴリー、シルエットフォーミュラをモチーフにしたグラチャン族の改造文化をオマージュしたスタイルです。通常の車両であれば純正フェンダーをカットしてオリジナルのボディキットを装着しますが、今回はボディ全体をFRPで製作し、純正部分とワイドフェンダーなどが一体化しているのが特徴です。




10日(金)のプレスカンファレンスでも、同社会長の加藤渉氏が話していましたが、この車両はレストア中として、バラバラになっていた状態を譲り受けた個体。そのため、「ランボルギーニ ミウラ」本来の姿に戻すのはもちろんですが、同時進行でシルエットワークスデザインを考え、実際に形にする作業に難航したとのこと。車両入手は約2年前。2024年の春から具体的な作業に入ったそうですが、ボディ製作のためのスキャニング作業ができる状態になったのが8月でした。

純正のホイールはセンターロック方式。しかし、シルエットワークスの幅広ボディにするためには、別のワイドホイールを採用する必要がありました。しかも、純正は特殊なセンターロックのため対応するワイドホイールはそもそも存在せず。結果的に、その特殊な構造を再現できる加工業者を探し出し、新たに5穴変換ハブをワンオフで製作してあります。

ミッドシップのため、燃料タンクはフロントに。そのため、このオリジナルボディキットも、フロントフードのダクト右側が取り外し可能となっており、ここから給油できるように作られています。

これまで、様々な車両を手掛けてきたLIBERTY WALKの車両製作チームにとっても、過去最大の難敵だったという「ランボルギーニ ミウラ」。「東京国際カスタムカーコンテスト2025」のインポートカー部門で最優秀賞を獲得し、その苦労が報われた形となりました。
ロータリー・チューンのトップランナーが示す2025年仕様!

東京国際カスタムカーコンテスト 2025 チューニングカー部門
最優秀賞
車両名 マツキヨ 刻 3ローター NA-7 by RE雨宮
出展者名 RE雨宮
東京オートサロン 2025 の最終日に発表された、「東京国際カスタムカーコンテスト2025」。チューニングカー部門の最優秀賞に輝いたのは、RE雨宮が制作した「マツキヨ 刻 3ローター NA-7 by RE雨宮」でした!
日本のチューニングカー・シーンの草分け的な存在であり、現在もなおトップランナーとして走り続ける「RE雨宮」。そのRE雨宮を率いているのが、「雨さん」の愛称で親しまれる雨宮勇美さんです。
ロータリー・エンジンをこよなく愛し、全日本GT選手権やSUPER GTに参戦しシリーズチャンピオンも獲得するなど、ストリートからモータースポーツシーンまで、まさに日本のロータリー・チューンを牽引し続ける存在です。
そんなRE雨宮が、東京オートサロン2025において初披露したのが「マツキヨ 刻 3ローター NA-7 by RE雨宮」です。ベースとなっているのは、もちろんFD3S型RX-7。ご覧のとおりボディは大幅に作り替えられ、ヘッドライトも固定式に変更されるなど大きく印象を変えています。




「マツダが2023年のモビリティショーで発表したICONIC SPっておぼえてる? すごくカッコ良かったんだけど、いっこうに市販される気配がない。だったらウチで作っちゃおう!と思ったんです」
雨さんは制作のきっかけをそう教えてくれました。「マツキヨ 刻 3ローター」のボディは全長・全幅ともICONIC SPとほぼ同寸に仕上げられており、とくにフロントノーズが大幅に延長されスポーツカーらしさが増しています。
固定式とされたヘッドライトは、現行ロードスターから流用。FD型RX-7と現行ND型ロードスターという、マツダの歴史に残る2車を融合させています。そのほかにも、フロントバンパーからドアパネル、リアフェンダーまで直線的なプレスラインを設定し、シンプルなデザインのなかに精悍さを加えています。
エンジンは3ローターの20Bで、ストリートをメインステージと想定した350ps仕様。今後はさらに各部を仕上げつつ、公認車検の取得を目指すとのこと。ロータリー・チューニングは今後もますます盛り上がりそうです!




東京オートサロン 2025 も終了しました! また、来年お会いしましょう!!

「東京オートサロン 2025」も1月12日午後6時を迎え、無事に3日間の会期を滞りなく終了することができました。天候にも恵まれ、今回は初日から多くの皆様に来場いただきました。




皆さん、どうぞ気をつけてお帰りください。
それではまた、2026年の東京オートサロンでお会いしましょう!!



