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1/10 会場レポート Part1
おはようございます! 東京オートサロン 2025、スタートです。

新年恒例のカスタムカーの祭典「東京オートサロン 2025」が、千葉県千葉市にある幕張メッセ(日本コンベンションセンター)で初日を迎えました。


「東京オートサロン 2025」初日となる1月10日(金)はビジネスデイ[業界&報道関係者]ということで、午後2時から午後7時までが一般特別公開となります。すでに開場前から多くのメディアが会場に取材に訪れており、これから場内各所でプレスカンファレンスが行われます。
日本海側および西日本では暴風雪警報が出されるなど、厳しい降雪の影響があるようですが、この週末の千葉・幕張地域は比較的穏やかな週末という予報です。


では、これから3日間皆さんよろしくお願いいたします。

ミッドシップ+2Lターボがサプライズ登場! 今年中にレースデビューも!?
TASのプレスカンファレンスは2025年も、トヨタGAZOOレーシング(TGR)からスタート。豊田章男会長ことモリゾウさんの新年の挨拶を予定していましたが、今年は体調不良により急遽欠席となり、TGRの高橋プレジデントとルーキーレーシングの選手のみなさん、そして富川アナウンサーが代わりにプレス発表を行いました。


モリゾウの2025年10大ニュース予想という形で、10位から順番に発表されたカンファレンスでしたが、3位から2位、1位と大きなサプライズが用意されていました。



3位は、TG-RRと表記の“R”が増えたことを発表。同時にモリゾウ選手のニュルブルクリンク24時間復帰も明かされ、参戦車両のGRヤリスもお披露目されました。ボディには「TG-RR」のペイントが施され、トヨタGAZOOルーキーレーシングの名でエントリーするようです。


そして2位は、「2000ccエンジンが走りだした」。ICE(内燃機関)はまだまだ進化し続けると宣言したモリゾウさんの言葉通り、TGRはエンジン開発を続けています。今年は新たに2000ccのレーシングエンジンが登場するようで、そのサンプルが展示されました。そしてこのニューエンジンを搭載したのが、最後のサプライズである1位の発表でした。

1位は、「ミッドシップが走りだした」。メインステージの向かって左側に展示された「M CONCEPT」の文字が踊るGRヤリスのリアゲートを開けると、ラゲッジルームの奥になんとエンジンがお目見え! これは強烈なサプライズとなり、会場からも「オー!」と歓声が。

モザイクカラーの後ろを向いたGRヤリスには、ミッドマウントされたG20Eターボエンジンが搭載された状態で展示されています。これは、会場で必ず見たいコンセプトカーといえるでしょう。

なお、このGRヤリス M CONCEPTは完全な開発用プロトタイプモデルですが、レースには参戦する模様。25年のどこかのサーキットで見られることになりそうです。市販される際にはGRヤリスではなく、ほかのモデルとなる可能性も匂わせていました。じつに楽しみなコンセプトモデルの登場です。
BBSジャパン、ついに「FORTEGA」を発売

2年前の東京オートサロン2023でアルミニウム合金新素材「FORTEGA(フォルテガ)」を発表したBBS ジャパン(東8ホール)ですが、今回ついにフォルテガを使用した鍛造1ピースホイールの市販モデル「FL」を発表しました。

プレスカンファレンスでは、BBS ジャパンの新⽥孝之代表取締役社⻑が登壇し、BBSにとって超超ジュラルミン以来10年ぶりの新素材であるフォルテガの解説が行われました。フォルテガは、従来のアルミニウム合金よりも高剛性で10%の軽量化を実現できる素材です。このフォルテガを使用した新ホイール「FL」を使用して事前に行われた試乗会では、純正ホイールを装着したBMW iX3での比較試乗を行っており、一台当たり、ばね下重量で22㎏もの軽量化を実現したフォルテガの「FL」ホイールとの比較について、実際に参加者の評価も表示。

アルミニウム、マグネシウム、超超ジュラルミン、そしてフォルテガの4つの素材について密度や強度、剛性といった比較表も掲示されており、素材の違いがわかりやすく解説もされていました。

またブースはこれまでのBBSジャパンのブースから一新していて、フォトスポットが登場していて、さらにブース内にはほのかに匂いを感じると思います。これはBBSの世界観を香水でイメージさせたものとのことです。ぜひその匂いも嗅ぎに行ってみてください。

11日(土)、12日(日)ともに「BBS ジャパン スペシャルトークショー」として、Studie AGのBOB鈴⽊さん、柳⽥真孝さん、そして井⼝卓⼈選⼿と⼭内英輝選⼿のトークショーも開催予定です。
カヤバ、新プロジェクト始動
国内のショックアブソーバーシェア1位で、今年創立90周年を迎えるカヤバ(西ホール)は、KYB OFFROAD PROJECT「OFF WE GO !」という新たなブランドの展開することを発表しました。


「日常から非日常へ 製品・サービスを通じて ワクワク感を提供する」をブランドコンセプトとしたこの新ブランド「OFF WE GO !」では、その第一弾として、昨年の東京オートサロンでお披露目していたフィアットDUCATO(デュカト)ベースのキャンピングカー「VILLATOR」(全長5995×全幅2050×全高2525mm)をこのタイミングから受注開始をすることを発表しています。

足回りのプロフェッショナルが提案するこのキャンピングカーは、運転の怖さを感じさせない安心感と街乗りでも快適な乗り心地、そして癖のない素直な動きを実現する車両重量バランスを特徴としたモデルです。車両名はラテン語の旅人を意味する Viatorと別荘・別宅を意味するVillaを組み合わせた造語で「日常の外へ、想像のその先へ」を体現するキャンピングカーとなりそうです。




他にもこの新しいプロジェクトは北米を中心に展開をスタートしていくようです。今後のカヤバの「OFF WE GO !」の展開に注目したいですね。
3台のコンセプトカーでトラックのカスタマイズの可能性を提案

東京オートサロン2024に続いて、今年で2回目の出展となるいすゞA&S株式会社のブースは、東ホール7にあります。トラックと言えば、実用性を重視した業務用のイメージが強いところですが、いすゞA&S株式会社は、今年もそのイメージを覆すため、カスタマイズに特化した3種類のスタイルをお披露目しました。


2024年7月に、業界初のオートマ限定普通自動車免許で運転できる3.5トンの最新車、「エルフミオ」をベースとしたコンセプト車は2台。「ELFmio CROSS CONCEPT」は、SEカスタムシングルキャブ平ボディがベース。軽トラックのカスタマイズブランドで大人気のハードカーゴとコラボレーションし、剛性とファッション性を兼ね備えたフレームに、各種ドレスアップパーツを装着しています。ご覧のようなトランスポーターやアウトドアでの活用方法を提案しています。


「ELFmio ADVANCED CONCEPT」も同じく「エルフミオ」がベースですが、こちらはエアロダイナミクスをイメージしたドレスアップに特化した車両です。LED内蔵のフロントバンパー、フロントグリルガーニッシュ、サイドアンダーパネルなど、商用車ドレスアップの最上級版の見本として、ぜひ会場にご覧になってください。

そして、最後は、「トラビオ」がベースのキャンピングカー、「Travio EXPEDITION STRIKER CUSTOMIZE CONCEPT」も登場です。日本特殊ボディー社が加装した多目的キャンピングカーとして、洗練されたデザインが特徴です。


ブースでは、LINEお友達追加とアンケートに答えて挑戦できるガラポン抽選会も開催中。足を運んで、オリジナルミニカーなどをゲットしましょう!
中国発のEV、BYD「SEALION 7」を発表
今回で3回目の出展となる中国生まれのEVメーカー「BYD(ビーワイディーオートジャパン)」は、今回もニューモデルの国内投入をこの場で発表することとなりました(東8ホール)。

プレスカンファレンスでは、登壇した東福寺厚樹代表取締役社長が、昨年のBYDの全世界での、そして日本市場での業績報告を行い、BYDブランドが堅調な伸びを示していることを紹介。さらには日本導入モデルの「DOLPHIN」のリミテッドモデルの追加や「ATTO 3」のアップデートを行ったこと、そして6月に導入した「SEAL」がけん引役となって、売り上げが好調であることなどが報告されました。


そして今回の目玉として登場、アンヴェールしたのは「SEALION 7」と名付けられたミドルサイズSUV。全⾧4830×全幅1925×全高1620mm、ホイールベース2930 mm、フロントとリアにモーターを配した4輪駆動モデルで、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(82.5kWh)を搭載しています。この会場では参考出品ということで、まだ価格などの詳細は発表されなかったものの、2025年春頃の導入は決定しているということで、今後のアナウンスを待ちたいところです。

昨年の倍の広さとなったBYDブースでは、現在国内でラインアップしている「DOLPHIN」、「ATTO 3」、「SEAL」とともに、この場で紹介された「SEALカーオブザイヤー受賞記念特別限定車(BYD SEAL Edition Pale Green)」を展示。この特別限定車はペールグリーンというボディカラーを身に纏ったモデルで、BYD創業30周年にちなみ30台限定(RWD20台、AWD10台)ということです。

また、今回はBYDの独自技術で、安全性と耐久性に優れた「ブレードバッテリー」を中心に技術展示を行っており、BYDに関する詳しい情報を得ることができます。

ロードスターに待望の「2リッター×ソフトトップ」車登場! MAZDA SPIRIT RACINGのスペシャルモデル12Rに注目
2024年1月10日に開幕した「東京オートサロン2025」において、マツダはサブブランドの「MAZDA SPIRIT RACING」が手がけた「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」を初公開しました。

プレスカンファレンスでは、まずマツダ代表取締役社長 毛籠勝弘氏が登壇し、マツダのビジョンについて語りました。

「マツダはもっとクルマの楽しさを味わい尽くしたいと思っています。走る喜びが生きる喜びに繋がるように、クルマを楽しみたい人のブランドに成長したいと考えています」
会場のスクリーンには、マツダ車を愛するオーナーたちが集まるイベントでの様子に続いて、マツ耐やメディア対抗ロードスター4時間耐久レースなど、モータースポーツのグラスルーツ・カテゴリーを応援するマツダの企業姿勢をアピールしました。
「これからの自動車社会は電動化に向けて進んでいきますが、そのなかでもマツダは内燃機関の可能性を信じています」という言葉に続き、スクリーンにはレシプロとロータリーの2種類のエンジンが表示され、会場からは拍手が巻き起こる場面も。
続いてはMAZDA SPIRIT RACING代表の前田育男氏が登壇。いよいよ特別なロードスター「12R」が発表されました。

最大の特徴は、これまで電動開閉式メタルトップを備える「ロードスターRF」のみに搭載されていた2リッターDOHC4気筒を、ソフトトップ車に搭載したこと。マツダではなく、MAZDA SPIRIT RACINGが手がけたことでもわかるように、1台ずつ職人が作業で組み立てるスペシャルモデルだそうです。

車両開発には、スーパー耐久シリーズへの参戦で鍛えられた技術や知見が反映されており、エンジンも2リッターの「SKYACTIV-G 2.0」ながら、カムシャフトやシリンダーヘッド、ピストン、エキゾーストマニホールドなどが専用設計となり、最高出力200psを発揮。トランスミッションは6速MTのみとなります。
そのほか外観では、フロントおよびサイドにカーボン製スプリッターを装着。トランクにはローマウントタイプのスポイラーもセットされています。インテリアは各所にスウェード調素材を使用し、レッドのダブルステッチを随所に施すことでスポーティムードをアップ。バケットタイプのシートも標準装備となります。


この「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」は200台限定で2025年秋に商談開始が予定されており、2025年内の発売を目指すとのこと。車両価格は700万円台と発表されました。また、同じ2リッターエンジンを搭載したソフトトップ車両にはベースグレードも用意されており、こちらは500万円台が予定されているそうです。